会員名:キリギリス
作品名:ギンヤンマ
説 明:夜になって雨戸を閉めたとき、開け放たれた窓から何者かが音を立てながら侵入して来ました。カナブンでも来たのかなと思いきや、羽音のする窓辺の畳の淵を見れば、何十年振りかに見るギンヤンマ。
満足に飛行できない狭い部屋に入って来て、飛ぶでもなく部屋のあちこちにぶつかっては逃げ回り、天井にぶら下がる電灯の淵に何とか治まり、一晩はその一室で過ごしました。
朝になって部屋の電灯の淵を見上げてもギンヤンマはいません。どこに行ったのだろうとあちこちと探し回り、姿の見えないギンヤンマを諦め掛けた時、玄関先で羽音がするではないですか。ギンヤンマは明かりを求めて玄関の格子窓の下の方にへばり付いていました。部屋は雨戸を閉めて切っていて真っ暗ですが、玄関先から明け方の明かりが漏れ、その明かりを頼りに部屋から抜け出していたのです。胸を撫で下ろしました。
玄関先のギンヤンマを網ですくい上げ、玄関戸を開け放つと、朝日を浴びた空に我が意を得た如く元気に水平飛行を重ねて旅立って行きました。
4 件のコメント:
ギンヤンマを十数年ぶりに拝見、ありがとうございます。
キリギリスに会いに来ましたね? 団地にも来て欲しいです。
ギンヤンマは水のきれいなところに生息すると聞いたことが
あります。
花見川区にはギンヤンマがすみやすい環境があるのでしょうね。
キリギリスさんのおうちも、昆虫たちにとっていい場所なのかも
しれません。
キリギリスさん
説明を楽しく読ませていただきました
昆虫シリーズ楽しみです
ギンヤンマの写真 鮮明で素晴らしいですね🦟
キリギリスさん
「ギンヤンマ」とても懐かしいです。
子どもの頃、夕方の池の周りで、友達の仲間同士で
『そっちへ行った!・・・こっちへ来た』と声を掛け合いながら
捕まえたことを、幼なじみ共々思い出します。
キリコ
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